本誌人気コラムが「談」に登場!ブログ時評、Asablo(アサブロ)。評論家・滝田誠一郎が話題のブログ&ツイッターを総まくり トップに戻る

第45回 アルファブロガーの人気の秘密(前編)

「池田信夫」の4文字を見て、すぐにピン!と来る人が週刊朝日の読者の中に果たしてどれだけいるだろうか? 意外に少ないのではないだろうか。

1953年生まれ。78年、東大経済学部を卒業してNHK入局。93年、NHK退職。国際大学GLOCOM助教授、同教授を経て、01年に独立行政法人経済産業研究所上席研究員。現・上武大学大学院経営管理研究科教授、SBI大学院大学客員教授。電子出版を手がけるアゴラブックスの代表取締役も務める。活字の世界では「池田信夫」はこのような経歴、肩書の持ち主として説明されることになるが、ネットの世界における「池田信夫」の説明はまったく異なる。大人気の「池田信夫blog」で知られるアルファブロガーであり、〝言論プラットフォーム〟を標榜するオピニオンサイト「アゴラ」の編集長であり、そしてツイッターにおいては[ikedanob]のアカウントで精力的につぶやいている経済学者──それがネットにおける「池田信夫」だ。

アルファブロガーとはネット世論の形成に強い影響力を持つ一握りのブロガーを指す和製英語。そのアルファブロガーの中でも池田さんは一目置かれている存在だ。ネットの世界では超有名人なのだ。主に政治、経済、IT絡みの記事を書いている「池田信夫blog」の読者は1日平均2万人、月間のページビュー(PV)は150万に達する。編集長を務める「アゴラ」の読者は1日約1万人、月間PVは約100万。ツイッターのフォロワー(=登録読者)数は7月19日現在で5万4303人を数える。

「僕自身、何でこんなにアクセスがあるのかわからない。別にわかりやすく親しみやすく面白く書いているわけじゃないし、どちらかといえばぶっきらぼうで、わからないヤツはわかんなくていいよという書き方なので。あえていうならば消去法だと思いますね。他に読むに値するブログがないから、情報として価値のあるブログがないから、その裏返しで僕のブログが読まれているということなのでしょう。僕自身、日本語で書かれたブログで定期購読しているものは一つもないですから」(池田さん)

なぜ読むに値する日本語のブログがないのか、そもそも池田さんにとって読む価値があるブログとはどのようなものなのだろうか。「政治、経済、社会、IT関係のニュースサイトを海外のものも含めて15くらい定期購読してる。ニュースサイトを読めば、その日の出来事とかそれに対する論評とかはわかる。なのでニュースサイトでは書けないこと、ニュースサイトではおよばない高いレベルのことを書いてあるのが僕にとっては読む価値のあるブログ。海外にはそういうブログが結構あるのに、残念ながら日本には存在しない。

なぜないのか。一言でいえば日本のブログは圧倒的に匿名のブログが多いから。誰が書いているのかわからない匿名のブログなんて情報源としてぜんぜん価値がないし、そもそもレベルが低い。僕自身はずっと実名でブログを書いているので、それがアクセス数につながっているのかもしれない」

(後編に続く)


池田信夫.jpg

■「池田信夫blog part2」
http://ikedanobuo.livedoor.biz/

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たきた・せいいちろう 1955年生まれ。ノンフィクション作家/ブログ評論家。
著書に『65歳定年時代に伸びる会社』『ビッグコミック創刊物語』『長靴を履いた開高健』など。
■ブログ「わたし、ブログ評論家です。」
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