本誌人気コラムが「談」に登場!ブログ時評、Asablo(アサブロ)。評論家・滝田誠一郎が話題のブログ&ツイッターを総まくり トップに戻る

第37回 毎日、長文で書く精神科医のブログ

和田秀樹さん(1960年生まれ、精神科医)は毎日長文のブログを書いている。
400原稿用紙6、7枚におよぶことも珍しくない。
ざっと2月で単行本1分くらいの文章量を書いている勘定だ。

2008年6月28日にブログを開始して以来
ほぼ連日ブログを書き続けているということなので、
合計では単行本12冊分の文章をこれまでに書いたことになる。大変な労力だ。
あまたいるブロガーの中でも、これほど精力的にブログを書き続けているブロガーは珍しい。

「思いついたことを思いついたときに、いいたいことをいいたいときに書いているだけ。
書きながら、いろんな反応や反論を想定して、
それに対する文章をどんどん足していっちゃう癖がある。
それもあって文章が長くなる」

一日にブログに費やす時間の目安は30分ほど。
わずかな時間で原稿用紙6、7枚分の文章を一気に書ききってしまうのだから、
何事にも素早く反応する高速かつ独自の思考回路の持ち主なのだろう。

その作業を毎日欠かさず続けているのは、
ブログをはじめた頃のちょっとした勘違いと自らの性格による、
と精神科医らしく自己分析する。

「最初ブログというのは毎日書かなければいけないものだと勘違いしていた。
で、毎日書き続けているうちに私は強迫性格なので毎日書かないとダメになっちゃった」

強迫性格の特徴は一言でいうならば自分のペースが崩れると
感情不安定に陥りやすいこと。
平たくいえば、やるべきことを徹底しないと気が済まない性格ということである。

「強迫の一番大きなポイントは〝止められない・止まらない〟ということなんです。
たとえば手洗い強迫の人は徹底的に手洗いすることが止められないとか」

止められない・止まらない状態が高じて、かつ度を超すと、
自分で行動や感情をコントロールできない中毒症状(依存症状)を呈することになる。

「精神医学界では行為に対する依存ということが最近注目されている。
薬物依存とかアルコール依存のように物質に依存するのではなく、
行為に対する依存症ですね。たとえば買い物依存とかセックス依存とか。
行為そのものの魅力に取り憑かれて、
あるいは行為そのものが完全に強迫を完成してしまって依存になる。
現実世界が閉塞すればするほど、そういう症例が増えていく。ネット中毒もその一つ。
日本にもかなりの数のネット中毒者がいると思うし、今後さらに増えると思う」

強迫性格を自認し、2カ月に単行本1冊のペースでブログを書き続けている和田秀樹さん自身は
ネット中毒なのでは?と尋ねたら苦笑いされた。

「毎日ブログは書いてますが、30分程度で文章を書き終えて、
さっさと次の仕事に移ることができる。止められない・止まらないということではないので、
ネット中毒ではないと勝手に思ってますけど(笑)」

ネット中毒ではないが、ネットにつながっていないと不安を覚える
"オフライン不安症"の傾向はあるというのが和田さんの自己診断結果である。

和田秀樹さん「テレビで言えないホントの話」

37-thumb-240x240-247.jpg

滝田誠一郎ブログ「私、ブログ評論家です。」

コメントする